墨人会は古典の中から伝統に触れることを軸とし
臨書に励み日々研鑽を積んでいます。
文字をただ再現をすることに力を注ぐのではなく
人間を養い、筆を養い、豊かな線を我がものにする
建中帖はたっぷりと肉を付けて、大きなボリュームを感じさせる線ときりっと引き締まって骨のような強さを思わせるところがあって線の太い、細いの変化も著しいものがあります。太いところでは筆を抑える圧力が大きく、細いところでは逆に筆を引き上げ吊り上げており、抑えるところでも引き上げるところでも筆の毛の弾力がよくはたらいて、共にいきいきとしています。したがって筆の弾力を知るには、最適の古典のひとつと考えられます。